【絶対に厳守する条件】
1:トランシーバー本体には電気的な改造を行わない
2:日本で使用を正式に認められている無線機を用いる
これらを厳守する事を条件とします。
【パターン1】
これは前回の記事で全く問題が無いとされたパターンであります。逆にこれが駄目だとするならば、フェンスなどがあり偶然にもこのような運用位置になって効果を発揮してしまう事もありますので、そう言った意味も含めてこれは問題なしとされています。これは所謂、トランシーバーのアンテナ部分を、八木アンテナの放射器の位置に据えているだけです。後は八木アンテナの原理としまして、波長がしっかりと合っている場合は、図では左端の1本(反射器)と右側の2本(導波器)により、右側方向への指向性を得る八木アンテナとして動作します。
【パターン2】
ここからです。もう一度言いますが、絶対に厳守する条件を厳守すると言う条件下です。
本体への改造は行っていませんが、電磁結合の原理を用いた結合です。フェライトコアの内側に交流信号を流しますと、コアの周りに電磁界が発生するとか、その系統。この方式は交流電流計やクランプメーターなどでも用いられているピックアップ方式ですわね。因みに我が国ではこの方法は法的には全く問題はありません(と言うより普通にアンテナ取替えれますけどね)。勿論、パターン1に比べてこちらの方法は(電波の)輻射電力などの面では不利になり、またコアキシャルケーブルの長さにょっての当然ながらのロスも大きくなります。でも今回はロスが全く無いという事にした上で考えてください。
【パターン3】
もうこれをやるんだったらトランシーバー分解して、アンテナ部分をSMAコネクター化するなりして直接リニア繋いで人生を賭けた大冒険と言う名の大博打をすべきだと言われそうですが、私としてはこれは完全にアウトである、と考えます(我が国でも同様にアウトです)。と言うのは、リニアアンプは確かに弱い電波を強くする物です。トランシーバーに改造を施していませんが、そこまではOKだとして、リニアアンプ自体が一種の別個の送信システムであると見なされるわけですのでね。
って事で今回は、あんまり語られていない「グレーっぽいけど実際どうなのさ?」って部分を考察してみました。