7/04/2015

自作(Homebrew)とは

自作とは、自分で作る事です。以上。

ではまた次回のブログでお会いしましょう。

とかやってたら椅子とか飛んできそうですが、掻い摘んで言うと、そういう事です。概ねこちらでは自作の事を総称して

D.I.Y.

と言います。皆さんこの名称は聞いた事があると思います。実はこれそのままの略称でして、

Do It Yourself

の略ですね。自分でやってみよう、という意味ですので、言い換えればTry it yourselfとも言いますが。

Hey lets get do it yourself
(さあ、やってみよう)

この「やってみよう」というのが非常にポイント高いのです。「**するとどうなるの?」って疑問には、自分でやってみるのが一番。

多くの人が私の言葉に理解して頂けると思いますが、標語として

Wealth of experience does not have a lie
経験は嘘を付かない

と言うのがあります。やってみた事でそれが間違いだったとしましょう。でも、間違い=嘘ではないです。間違いを間違いだという確証を得るには、経験が一番なのです。

因みに、経験が嘘を付く、と思ってる人は、ちょっと宜しくありません。日頃から嘘を付くのが癖付いている可能性もあります。

つまり経験した事、というのは、その人が「経験したぜ」って事で、そこに嘘があれば、「ごめんやっぱり嘘、経験した事がないや」、ってなるのです。あんまり深く解説しますと、この標語のクールさが欠けてしまいますので言いませんが^-^;。

経験していない状態 vs 経験した状態

後者が勝ります。失敗とかそんなのはどうでも良いのです。私なんて、色んな回路を製作しては動かない、ってのが連続して10回以上に達する場合もあり、「なぜ動かないのか」を見定めていく事が大切ですね。逆に、「過去に一切失敗なんてした事ないぜ」って人は、どんなに凄い技術を持ってたとしても、その技術は


役に立ちません!!


安全神話もそうです。例えばやたらと墜落しまくる飛行機シリーズがあったとしましょう(ヒューマンエラーはここでは除外)。実際には、ボーイング737, 707など、本当にジェット旅客機が登場した頃の機体。多くの人命が失われ、その記録はトップに君臨するほどですが、確かに、やたらと墜落する飛行機には乗りたくは無いものです。ところが、多くの人命を失うごとに、改良され、そして、最終的には世界で最も安全な飛行機として歴史に名を轟かせるのです。またヒューマンエラーに対する安全策も加わり改良されて来た訳ですが、その一例として


飛行機が着陸した際にブレーキの役目を担うエンジンのリバース機構。逆噴射と言われているものです。あの機能、過去にはパイロットの操作により、いつでもONにする事が出来ました。しかし、もしも飛行中に逆噴射が作動しますと、もうこれは、ほぼ間違いなく取り返しが付かなくなります。前に進もうとする力と、それに逆らう力が同時に瞬間的に加わるわけで、例えば片方のエンジンにだけ逆噴射が機能した場合は、空中分解に至るレベルの力が発生します。

じゃあこれを防止するにはどうするば良いのか?

パイロットの訓練でしょ!!

いやいや、それも一理あります。しかし、人間はエラーを起こします。どんなに素晴らしいテクニックを持つ人間でも必ずエラーを起こします。つまりミスですね。では、もしミスを発生させた場合はどうなるのか、と言う部分での改良です。地上から離れた状態では逆噴射機構がONにならない、という防止策が講じられました。

このように、完璧に設計されたと思っていた飛行機に、実は致命的な設計思想ミスがあった事から、そこが改良され、安全指数が1つアップしたわけです。これの繰り返し。

そしていずれは、事故の発生が囁かれなくなる、その時が、実績として物を言うのです。そして、その実績は、飛行機そのものの「安全に飛んでるぜ」という経験になり、嘘はありません。



経験は嘘を付かない



皆さんこれを念頭において、色々と「やってみよう」。



って、なんかトピックから離れている気がしますので、もう少しだけお話をしますと、

[工作キットを作っただけでは自作とは言えない]

アホですか?

今あなた、工作キットを作っただけでは、って言いましたやん。まあこういう事を言ってると揚げ足取りになりますけど、工作キットを作ってもらった、と言うのは確かに、その人による自作ではありませんが、自分で組み立てるってのも、立派な自作です。なので、


「昨日さぁ、USBのDAC作ったんだ」


これが、一から設計した物だろうが、キットだろうが、自作に変わりありません。んなこと言ってたら、


「一から設計してこその自作だ。出来上がってるような物を組み立てたからと言って、それは自作ではないぞ」


そうですか。




だったらあなた、トランジスターやICなどの部品レベルから自分で作ってから言いなさい!


ってなりますからね。

PCの自作もそうですが、まあ中には「え?PC自作したの?ええええええ、凄すぎる!!!!」と、まあ何を勘違いされたのかは大体は想像出来ますでしょうが、マザーボードの基板から設計して部品を載せて作り上げた、と勘違いされれば、そりゃあこうなりますわ。そうではなく、ある程度規格が決まっており、その中で自由にパーツ(DVDドライブ、HDD、RAM、CPU等々)を購入し、組み立てるのが、自作PC分野では一般的な作業です。勿論、それ相応の各パーツへの知識も必要ですので、簡単で誰でも今すぐに出来るのか、というとNOですけど。最近は、「PCを自作」ではなく、「PCを組む」という言い方をしますね。


兎にも角にも、自分の手を使って一つの物が形成される、その一連の作業を、自作と言います。勿論、自作PCにも経験が関わってきます。

A社のRAMと、B社のRAMは同時に使用しても相性問題は発生しない

って事を経験したら、次もA社のRAMと、B社のRAMが、安全な選択として位置づいていると思います。なんてったって、自分で一度は経験しているのですから。

ところが、次に組むPCにおいて、A社のRAMと、B社のRAMを選択し、RAM ERRORにより起動すらしないどころか、RAMが炎を上げて燃えました。そして、火事になり、全焼とまでは行かないにしても、自宅が半壊した、という経験に至ったとします。

さて、どうです?

A社のRAMと、B社のRAMを、あなたは次に自信を持って選択しますか?

経験する、と言うのは、そこに嘘が無いから、確実であり、怖いところなのです。




経験は嘘を付かない



様々な面でこの言葉が当てはまると思いますので、皆さん念頭において、DIYを楽しみましょう。