6/29/2015

しげぽんさん用AMトランスミッター&チューナー / KIKORI MSK-12 始動

さてさて、懲りずに贈呈用のAM送信機&受信機を作る事になったわけですが、まあ、例のKIKORI YR-1とKAMABOKO RS-1の回避できなかったジンクスの後ですので、若干躊躇しつつ、まっ、特に失う物も無いので、いっちょぶちかましましょう。

問題は、既に実用となる回路をそのまま作るか、若しくは、マイコン多用するか、はたまたPWMに挑戦するか、ってところです。

ちょいと余談

PWMと言えば米国Harris。そして、比較的技術情報が公開されているのが、北京北广科技股份有限公司のテクノロジー。概ね、HarrisのDigital送信機よりも、音が柔らかで、アナログライクだと言われているのが、http://www.bbef-en.com/product_show.aspx?type=19&id=132こちら。と言っても、メインとなるチップは、韓国のサムスン電子が供給しているようですが、今のところ、私が注目してヨダレを垂らしているのは、この二社の送信機です。

ここ最近の製品として、特にラジオとオーディオ製品に関しては、米国よりも中国に軍配が上がります。特にハイエンドオーディオの分野では、中国が抜きん出ており、尚且つデザインも面白い物が多く、眺めているだけでも飽きません。ハイエンドオーディオと言いましても、1000~5000$という、庶民にも手が出せそうな価格帯オールインワンパッケージです。ジェフローランドやマッキントッシュなど、老舗のハイエンドオーディオも頑張っているものの、何となくデジタルソースに弱い気がしました。中国のDSP技術は今や、Radio DSPを筆頭に急激な技術革命を起こしてます。デジタルに強い中国って感じでしよう。ただ、私としては、中国にはデジタルよりも、古くから受け継がれている真空管などのアナログ分野でも更に磨きを掛けて頂きたい、ってのが本音ではありますが^-^。

実は、割と嫌われている(私は寧ろ好きです)韓国ですが、韓国の中小半導体メーカーは、古い媒体を蘇らせる役目を担っているのです。あ、中国もですね。以前にも話しました、日本の東芝ICやSONYのICなど、既に廃盤になった物を、技術情報を買いうけて、継続生産しているのです。

かつてSONYが生産していたラジオ用ICである、CXA1191。これも、韓国、中国から、後継品が生産され続けてます。韓国の場合は若干個人での入手が難しいデバイスとなりますが、中国のほうのは比較的入手がし易いのです。型番は変わります。CXA1191はCD1191などに。結局、劣化コピー品とか言ってる人、もっとよく調査しましょう。ちゃんと技術提供を受けて作られております。しかも

中国、韓国製のほうが、耐久性が高い(普通に考えたら、80年代よりも現在のほうが製造技術は上)

とか書いていると、頭の弱いネトウヨおじ様方々がお祭りひゃっほい、しそうですけど、基本的な部分はちゃんと受け継いでます。時々ですが、中国ラジオをレビューする時に



「やっぱり中華ラジオだな。受信感度も悪いし、イヤホン端子からの信号も最悪」



とか言ってるその製品、中開けたらそのまま、在庫品であるSONY CXA****がそのまま乗っている場合があって、あなた達、自国のデバイスにパッシングとか、片腹痛いですわよ状態で時々見ていて面白いですが、もう二度と作られる事が無いデバイスを、継続して供給してくれる、と言うのはありがたい事です。少なくともね。

そんな中、送信設備もなかなかのもんです、それどころか、御見それしましたレベル。現在でも中国は、ラジオに関しては娯楽の一旦を担ってますので、その理由から、ラジオ受信機も豊富に販売されているのです。我が国、そしてお隣米国は、残念ながら衰退方向に向かってます。中国は、中には劣悪な品質の物もありますけど、概ね、楽しい製品が多いのも事実(申し訳ないが、日本の製品に、楽しさって物を感じた事は過去1度も無い)

さて、そんな中、私のお世話になっているフォーラムで話題になっている、北京北广科技股份有限公司の送信機の心臓部(マイコンではないですよ)。KA28136。実はこれ、軍事情報のリークっぽいのですが、全く資料が見当たりません。写し間違いって可能性もありますが、このチップが実は、ワンチップのデジタル振幅変調LSIらしいのです。「ああ、実際にあるんだ、そんなデバイス」程度にしか扱えませんが、なかなかヨダレ物の話題でした。因みに、通常ならば、KAから始まるデバイスは、サムスン電子製なのですが、見せては貰えないでしょうね~。どうせリークするんだったら、データーシートくらいはリークして頂きたい所。でもそれだったら更にヨダレの量が増えるだけかもしれませんけど(笑)。

とまあ、存在するのに手が届かないという嘆きを書かずにはいられなかったもので、とりあえず^-^。


っつー事で、KIKORI MSK-12を製作して行きましょう。って、普通ブログでこういう事を書くと、既に出来上がってて、製作過程を紹介ってのが常套手段なのでしょうが








まだ出来てません!!( ̄゜▽゜ ̄)



いや、サムスン電子とか中国とか、無関係と思しき事を書いてましたが、いくつかはサムスン電子製のパーツを使ってますので、まあ無関係じゃないかなー、ってところで^-^。どうでもいいですが、サムスンのタブレットが欲しいめっちゃ欲しい。けどめっちゃ高い!。何とかしろ!


そして、今回贈呈用に製作する際のコンセプトとしては







製作にかかる金額は度外視する!



パーツ類も、中国製だろうが韓国製だろうが台湾製だろうが、ジョークでフランス製、米国製だとか、無関係に、とにかく高い物を率先して使うです。



とは言っても、大抵この系統で攻めると、日本製に行き着くんですけどね。個人的には例のコンデンサー事件、スイッチ内部ショート事件(高価な電源壊れた)から、Made in Japanパーツへの信頼がガクっと下がってますので、精神衛生上よろしくないですが、まあそこは^-^。特に今回、


東京コスモス製、精密測定機用ポット。実はこれ一つで2200円します(笑)
http://www1.enekoshop.jp/shop/tocos-netshop/item_list?category_id=10759

因みに、写真の物は、職人さんによる手作り工程が介入していた1987年製。真空パックでの保存品です。価格としては当時、2980円でしたので、自動化製造になり現在はコストが抑えられているようですね。

で、どうしてここまでの物を採用するかと言うと、一つに耐久性。これに尽きます。最低でも10年は故障無しにしようと思えば、こういう精密機器用のパーツって重要になります。

因みにこのポットですが、欠点が一つあると言えばあるのです。通常のポットよりも、若干、操作する時に重たいのです(笑)。


でまあ、製作するのは、基本、この回路


このままではちょっとMSK-12としては足りないのですが、基本はこれだけです。非常に簡単。特別な物はなく、汎用パーツで作れるという素敵。DDSを使えばもっとスマートになるとは思いますが、そっちのほうは未開拓ですのでね。

そして、電源ユニットをどうするか、ってのが毎回の課題な上、悩みどころなのですよねー。と言うのも、トランスタイプの電源は、失敗率が高く、しかも、割と大きなユニットになってしまう点。それに比べて、3MHzスイッチング電源(ユニット回路はオリジナルで、メーカーに製作依頼したモジュール)も良いのですが、このユニット、確かに質は最高なのですが、かなりコストが掛かってしまってますので、もっとこうスマートで安価な電源で、漏れ雑音電流が100uA以下の物が無いかな~ってところなのです。Laptop PCに付属のアダプターは概ね1mA以下。

ぶっちゃけ、私の電源ユニットを付けてもしも販売するとなると、500$以上にしなければ元を取れません。効率が悪いのですよね、いや電源効率は90%以上なのですけどね(笑)。



でもコンセプトが
製作にかかる金額は度外視する!
ですので、問題なし。


特に既存の電源アダプターで問題となるのが、GNDループと、飛び越え回り込み雑音。後はコモンモード。

今のところ、こういう小細工をしてから供給すると、ほぼどんな電源アダプターでも綺麗になるのですけどね(KIKORI YR-1で採用した方法)。

つまり、諸悪の根源であるアダプターと、本機の間をAC的にアイソレートする形になります。ただ、これにも問題がありまして、それはスペースの問題。このクラスのチョークインダクターともなると、500mA程度を流せる物なら、軽く巨大化します。木箱に納まる、又は電源ユニットボックスに収まるサイズとなると、100mA程度しか取り出せなくなるわけで、そこも問題。

そして、ついでにいうと、受信側もまだ慣れていないという。ねずみのチューチューがとことん気になって仕方ない症候群です。市販製品でもチューチューが気になりますわ。ヤバイ症候群ですわね。って事で、とりあえず影響のない、ほぼこの形だーーーって言うPLL部分から作り始めましょうそうしよう。