実用的なAMラジオ送信機、AZUKIシリーズ。
[コンセプト]
1: 可能な限り部品点数を少なく
2: ほぼ全世界の微弱電波範囲に収まる
3: 入手が容易な汎用部品のみで構成
4: 拡張性を持たせてる事で、拘れば更にグレードアップ可能
[製作]
最低限の機能と最低限の構成のAMラジオ送信機。それ故に周波数は入手できる水晶発振子に依存します。
電源は5Vです。USBバスパワーから取っても大丈夫なくらいに、低消費電流です。勿論、ACアダプターなどから5Vを作ったりしてもOKですが、FM送信機と違い、電源電圧が上昇しますと、電波に乗る音声信号が歪んだりしますので、5V、高くても6Vまでで使用します。と言うより、74HCシリーズのロジックICを使用する関係で、HCシリーズの最大動作電圧7V以下で使用する必要がありますのでご注意下さい。どうしても12Vなどで使う場合、レギュレーター7805などで5Vを作って供給しなくてはなりません。
[拡張製作]
電波出力が最大に調整できるように、LEDによる簡易出力調整回路をつけました。LEDが最も明るくなるように60~150pFのバリコンを調整しましょう。所謂RFプローブのような物です。
各コイルはマイクロインダクターやパワーインダクターでOKですが、フェライトコアで製作してもOKです。コアに巻くUEW線は、あんまり太すぎる物だと、所定の回数が巻けませんので、お奨めなのは0.5mm~1mm幅のUEW線です。
[150uHコイル]
FT-50-43 : 17回巻き
FT-37-43 : 19回巻き
[470uHコイル]
FT-50-43 : 30回巻き
FT-37-43 : 33回巻き
[アンテナ]
直線的にピーンと張る形で、150cmの長さのケーブルにマッチングします。尚、出力部のマッチング回路により、アンテナワイヤーを長くすればするほど飛距離が伸びる事はなく、例えば3mのワイヤーを使った場合はマッチング範囲外になり、逆に飛距離は短くなります。正しく150cmにマッチングできた場合は、凡そ10~20m程度のサービスエリアになります。
[飛びすぎて気持ち悪い]
そういう場合、出力部分にある510pFと並列に、50~100Ωの抵抗を配置して下さい。アンテナの長さを短くして飛距離を抑えようとすると、マッチング不良により、音声品質として歪んだりします。