9/20/2017

小豆送信機用トランス式電源を作っているのです


スイッチング電源方式から、トランス式に変更しまして、AC電灯線とは電気的に絶縁させる事で、ループ雑音(ブーン)を減らします。絶縁型のスイッチング電源も考えたのですが、一先ずはフル・アナログで統一してみたいのと、実は今までこのトランス式の電源という物を実用レベルに持って行けた試しがございません。ですので、少々気合い入れております。部分的には独自設計もあります。センタータップ式トランスを使用し、0Vセンター端子をGNDにし、上側、下側の両方を半波整流させる事で全波整流させております。


で、可能な限り高周波回り込みを防止する為に過剰とは思いますが、フェライトコアタイプのコモンモードフィルターをACラインとDCライン双方にぶち込んでおります。レギュレーターはAMS1117を使用し、Com端子にツェナーダイオードと補償抵抗、更にリップル除去キャパシターを加えて、これでもかって言うくらいに雑音を排除した作りにしました。

早速オシロで見てみましょう。

縦方向のdivを最大にズームしています。下側が整流後の波形。上側がこの電源ユニットからの最終的に出力波形。多少は電圧、電流をロストしておりますが、そこは妥協であります。とにかく、送信機側からの高周波回り込みを過剰に防止できている設計であります。特に、GNDラインをトランス側とはハイインピーダンスで高周波的に絶縁させています。更にトランス自体でAC電灯線との間で絶縁。ここまでやっても高周波ですので多少は逆流で飛び越えてしまいますが、実はそうなってしまう原因は小豆送信機側の設計にもありまして、それは、送信出力自体は200mW程度なのですが、送信電圧を70V程度まで上げていますので、その高電圧がGNDを伝って回り込むわけです(たぶんね。消去法でそれしか考えられません)。

実はこの写真ではAC側のコモンモードフィルターはまだ外部取り付けでありまして、最終的にはその部分まで内臓させます(左下のスペースへと)。しかし、スイッチング電源と違って、かなりの重量がありますわね。このユニットからは14V/800mA程度しか実用的に取り出せません。でもまあ、スイッチング電源よりも理想的と言われている古くからの方式ですので、設計上の消費電流が供給能力に見合っているので有るならばそれでOKですわね。

もしこれで上手く行かないならば、小豆プロジェクト自体を一旦保留にします。流石に今回は公開していないユニットや回路など、失敗が既に13回に至ってますので、ここでダメならばそもそも設計自体に問題がある、って事になります。後出し後出しで色々と策を練ると言うのは無意味でありますのでね。



と言うか、



何となく飽きて来てます。